特養の重度化と個別ケア

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特養の入居者の重度化についてはよく指摘されるところである。国の施策としても、要介護度4、5は特養、それ以下は在宅の流れが強まっている。施設ケアのあり方については、従来の集団ケアではなく、一人ひとりの想いに寄り添った個別ケアが主流となってきている。とりわけユニットケアにおいてはそれが顕著である。個別ケアが重要であることは、介護本来の目的である尊厳の保持の観点からも当然ではあるが、ここでは入居者の重度化との関係から、個別ケアの必要性について考えてみたい。
一つの例を挙げるが、私たちのように心身ともに自立している者に対しては、声かけ一つでその要望通りに行動してもらうことが可能である。職員に11時に会議室に集合してとお願いすればその通りに集まってくれるであろう。つまりは個別対応ではなく、集団対応でもその意味ではOKなのだ。しかしADLが低下し、認知症のある高齢者では同じようなことは難しい。個別に対応しなければ不可能であろう。例えが粗雑ではあるが、ご理解いただけると思う。ケアの対象が重度化するにつれて、つまりは要介護度があがるにつれて、個別ケアの必要性は高まるのである。施設入居者の平均介護度は今後益々上がっていくであろう。そのような中、個別ケアを行なうことは、結果として介護者の手間を省くことにも繋がるのである。施設一般、個別ケアの重要性は認識されているが、現実はまだまだ集団ケアのきらいは免れない。利用者本位に考えれば当然個別ケアは重要であるが、介護者の観点からも個別ケアは重要だと考える。MS